焼く・炒める・煮る・揚げるに比べて、馴染みのない蒸し料理。
馴染みがないから、なんとなくハードルが高い気がしてしまうけど、実は超かんたんで、しかもヘルシー。
なら、やらない手はないでしょ!
そして、どうせなら”せいろ”を使った本格蒸し料理にチャレンジしましょう。
《目次》
・せいろとは
・せいろの使い方
・せいろの洗い方
・せいろのお手入れ
・国産せいろ WASEIRO
・せいろとは
せいろ(蒸籠・蒸篭)は竹やスギ、ヒノキで作られた蒸し物専用の調理器具。
せいろには中華せいろと和せいろがあります。
和せいろは比較的背が高く、底板のスノコが取り外せるのが特徴で、中華せいろは、和せいろと比べると背が低く、底板が固定されています。
ともに、水蒸気を使って調理する構造に違いがないので、どちらを使っても問題ありませんが、それぞれの特徴を挙げると、和せいろは蓋で密閉されるため、蒸気を逃がす構造の中華せいろより短時間で調理が可能です。
逆に中華せいろは蒸気を逃しながら調理するため、より水滴が落ちにくい構造と言えます。
ただ、これは敢えて比較した場合なので、実感するほど大きな違いはないでしょう。
・せいろの使い方
1、蒸し調理は、本来、木にとってはかなり過酷な環境になります。
細かい裂けや、焦げ、割れが起こりやすいので、使用前に保護の意味でせいろを濡らします。
2、シェラカップもしくは鍋に湯を沸かし、湯気が十分に立ち上がることを確認して、食材を並べた”せいろ”を乗せます。
せいろに直接、食材を並べてもOKですが、汚れなどが気になる場合は、蒸し布、クッキングシート、野菜の葉っぱなどを敷いて、その上に並べてると汚れを防ぐことができます。
3、あとは蒸し上がりを待つだけ。
※食材によって蒸し時間を調整してください。
※長時間蒸す場合は、シェラカップ及び鍋の空焚きにならない様に定期的に確認して必要であれば、お湯を足してください。
・せいろの洗い方
1、水洗いが基本です。汚れが酷い場合、合成洗剤を使わず、粉状のクレンザーか塩を使い、丁寧に汚れを洗い落してください。
洗浄後、せいろの内側に消毒用アルコール(エタノール)を霧吹きしておきますと、黒ずみ やカビの発生を抑制できます。
2、風通しの良いところで充分に日陰干しをしてください。直射日光に干したり食器乾 燥機での乾燥は、急激な乾燥により木部の割れや反りなど変形の原因になるので、絶対にやめてください。
3、1ヶ月以上使用しない場合は、直接空気に触れさせないために、紙か綿布などに包 んで保管してください。保管場所は、温度変化が少なく湿気のないところが最適です。
・せいろのお手入れ
木質や気候・保管条件によっては、天然木特有の「ヤニ」が発生する場合があります。 人体には無害ですが、気になる場合は、消毒用アルコール(エタノール)で拭き取ってください
本体を強く磨いたり、擦ったりすると、木肌が荒れますので、ご注意ください。
・国産せいろ WASEIRO
現在、市場に出回っているせいろの多くは、中国製の中華せいろです。
中国製のものでも、素晴らしい商品はたくさんありますが、残念ながら、安価なものの中には品質管理がキチッとできていないものも多くあります。
これから”せいろ”による蒸し料理デビューするなら、日本の曲げわっぱ職人が手作りする”和せいろ”を使ってみてはいかがですか?